「イクメン」は賛否両論。

2010年頃から使われるようになった「イクメン」という言葉。

基本的にはポジティブな意味合いで使われていますが、特にここ最近反対的な意見も盛んになっていることに気がつきました。


つまり、「父親」として育児をするのは当たり前なんだから「イクメン」と言って褒めることではないのではないか。ということです。


今でも根強く残る家族のステレオタイプ。

父親は家族を支えるために働き、

母親は夫を支えるために家事と育児(パートタイム労働を行う場合も)

少しずつ子育てに参加する「イクメン」も増えて来ているようですが、実際はまだまだですよね。


初めは男性の育児参加を促すために、当時の労働大臣を皮切りに使われ始めた言葉だったようですが、最低限の育児を手伝っただけで「イクメン」と称し、仕事に追われつつ面倒な育児も手伝う男性は偉い。というようなニュアンスを含むという声が上がるようになりました。


そうなると、育児をしている女性はなんて呼ばれるの?女性だから育児をするのは当たり前なの?というように、ステレオタイプの改善を狙っているはずが、逆説的に、ステレオタイプを強めることになってしまっていると思います。


実際、「イクメン」という言葉によって育児に積極的に関わる男性がメディアなどで取り上げられ、以前に比べると育児に対する世間の見方は変わったはずです。その点から言えば「イクメン」という言葉も悪いものではないと思います。


しかし、この言葉がいつまでも使われるのではなく、「(父)親」に置き換えられて済むような日本になるのが望ましいですね。個人的には。

「イクメン」が死語になりますように。

参考 

L'atelier de 423

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